先週末、鰺ケ沢町の陶芸家ご夫婦宅にお邪魔してきました。
いつもながら突然の来訪にも関わらず、快く迎え入れてくれてすっかりヘベレケになって長居してしまいました。
いつもながら突然の来訪にも関わらず、快く迎え入れてくれてすっかりヘベレケになって長居してしまいました。
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見た目はダンディ、しかし性格は驚くほど軽いチョビヒゲ親父は、私がウィスキーを呑みたいと言うと、奥の方からホコリをイイ感じに被ったボトルを持って来てくれた。
コルク栓を蝋で固め、筆記体だらけのラベルが貼られたそのウィスキーは、ウマいんだかマズいんだか分からない味わいだったのだが、すこぶる酔ってしまった。
この日はお家をセルフリフォームしており、いつものリビングではなく、キッチンテーブルを小さく3人で囲んだ。
チョビヒゲが愛して止まない飛騨出身の奥さんが目の前で天ぷらを揚げてくれ、ここは日本酒だということで、飛騨の美酒を頂く。
これまた酔ってしまった。
どれだけ時間が経ったのだろうか。
酔っぱらった私のグダメキが一通り終わると、奥さまがおやすみと2階へ上がっていった。
酔っぱらった私のグダメキが一通り終わると、奥さまがおやすみと2階へ上がっていった。
この日は奥様の誕生日の前日。
よし、とチョビヒゲが立ち上がり、卵と粉をかき混ぜながら、オーブンの余熱をはじめた。バースデーケーキを作るのだと言う。実に手際が良い。彼はこれを奥さんのためにずっと続けているそうだ。
オーブンに入れては取り出し、焼き加減を何度も何度もチェックするその後ろ姿を見ていたら涙が溢れてきた。
オーブンに入れては取り出し、焼き加減を何度も何度もチェックするその後ろ姿を見ていたら涙が溢れてきた。
これくらいでいいかな、と振り返ったチョビヒゲはとても満足そうな表情を浮かべ、キッチンはケーキの美味しそうな匂いで満たされていた。
屋根裏ゲストルームの毛布にくるまる。
天窓から見たお月さんがとても優しかった。
天窓から見たお月さんがとても優しかった。
翌朝は奥さまが手作りパンを切ってくれた。
市販のパンに比べると少し固め。こういうパンは噛めば噛むほど味の深みが増す。
アゴを上下にうんうんと動かしていたらまた涙が溢れてきた。
昨夜の涙とはまた少し違う。
市販のパンに比べると少し固め。こういうパンは噛めば噛むほど味の深みが増す。
アゴを上下にうんうんと動かしていたらまた涙が溢れてきた。
昨夜の涙とはまた少し違う。
心の底から「結婚してぇなぁ」と思った。
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工房polepole